吉井 雄一氏 批評
PHENOMENON
2012-13 Autumn Winter Collection
PHENOMENON
2012-13 Autumn Winter Collection
ファッションウィークのトリを飾ったPHENOMENON
コレクション・テーマは「NOSTALGIA」(ノスタルジア=郷愁)
内容はオオスミさんの目を通して見たクラシック・スタイル
ただ、そこは彼ならではの視点でのクラシックが描かれている
内容はオオスミさんの目を通して見たクラシック・スタイル
ただ、そこは彼ならではの視点でのクラシックが描かれている
タイトルが "ノスタルジア" で "クラシックなメンズスタイル" 、というと
とっても古くさいイメージを持ちそうだけど、
ノスタルジアの意味が"過ぎ去った時代を懐かしく思う気持ち"、なのだとしたら、
一番大事なのは「過去の風景そのもの」ではなくて、
その過ぎ去った過去の風景を「どこに立って見つめているのか」だよね。
ノスタルジアというコンセプトから
2012年という現代が見えてこなければ
2012年のファッションウィークに発表することに意味はないわけで。
とっても古くさいイメージを持ちそうだけど、
ノスタルジアの意味が"過ぎ去った時代を懐かしく思う気持ち"、なのだとしたら、
一番大事なのは「過去の風景そのもの」ではなくて、
その過ぎ去った過去の風景を「どこに立って見つめているのか」だよね。
ノスタルジアというコンセプトから
2012年という現代が見えてこなければ
2012年のファッションウィークに発表することに意味はないわけで。
僕、仲良しだからあんまりコメントを控えるけど、
オオスミタケシという人間のキャリアからは
ストリートとか東京とか、音楽的なものがどうしても見え隠れしてしまう
ところがあるのは仕方のないことだし、
今でも彼がそこの原点をとっても大事にしていることもよく知ってるけれど、
彼はもう自分のクリエーションを
東京だったり、カルチャーだったりという視点から見られることより、
もっと別次元で物事というか、ファッションを誠実に見つめている気がする
オオスミタケシという人間のキャリアからは
ストリートとか東京とか、音楽的なものがどうしても見え隠れしてしまう
ところがあるのは仕方のないことだし、
今でも彼がそこの原点をとっても大事にしていることもよく知ってるけれど、
彼はもう自分のクリエーションを
東京だったり、カルチャーだったりという視点から見られることより、
もっと別次元で物事というか、ファッションを誠実に見つめている気がする
そこら辺の視点からだけで彼のクリエーションを今まで通りのテンションで見てると、もうついていけないぐらいレベルの高いことを彼はしていると思う。
本当はもっと広い世界のステージで彼のコレクションを見て欲しいと強く思う。
本当はもっと広い世界のステージで彼のコレクションを見て欲しいと強く思う。
とにかく、ノスタルジアをテーマに
クラシックなモチーフをオオスミタケシ独自の転換のマジックを用いて
アップデートさせた得意のミクスチャースタイルのレベルは格段に向上していたし、
現代の日本が誇るべきデザイナーの成熟した素晴らしいコレクションだったと思います。
クラシックなモチーフをオオスミタケシ独自の転換のマジックを用いて
アップデートさせた得意のミクスチャースタイルのレベルは格段に向上していたし、
現代の日本が誇るべきデザイナーの成熟した素晴らしいコレクションだったと思います。
そう、成熟したメンズスタイルを打ち出したコレクションって
日本の最近のファッションウィークにはなかった気がするんだけど。
日本の最近のファッションウィークにはなかった気がするんだけど。
そして、一緒にショーをやっておきながら、
FACETASMとPHENOMENONの両者の立ち位置は
ある意味真逆で、ベクトルも違う、
実は共通性が全くないところがまた面白かったわけで。
(モデルのチョイスからして笑っちゃうほど共通点ゼロ。)
FACETASMとPHENOMENONの両者の立ち位置は
ある意味真逆で、ベクトルも違う、
実は共通性が全くないところがまた面白かったわけで。
(モデルのチョイスからして笑っちゃうほど共通点ゼロ。)
それでいて紛れもなく今の日本を代表する2つのブランドであるということ。
この2ブランドのコレクションがあって、
今回のファッションウィークも最後にギリギリ引き締まった感じがあったと思いんか。
(以下、画像はfashionsnapさんから拝借。)
この2ブランドのコレクションがあって、
今回のファッションウィークも最後にギリギリ引き締まった感じがあったと思いんか。
(以下、画像はfashionsnapさんから拝借。)